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1- レス

【ファイナリスト】ACT.235【拳つきあげ】


[596]名無しさん@お腹いっぱい。:2007/01/04(木) 16:19:24
理奈が小学6年生に近所から貰い受けた雑種の雄犬「ジョン」は 今日も理奈が学校から帰ってくるを今か今かと庭で待っていた。 「キキー…」中学2年になり通学に使っている理奈の自転車のブレーキ音が聞こえて ジョンはその白い尾を左右にバタバタと激しく振り出した。 やがてジョンの目に制服姿の理奈が映った。 「ジョーンっ…ただいま…ただいま…こちょこちょ…」 理奈は笑顔でその場にしゃがむと鼻を鳴らして前足を伸ばしてくるジョンのわき腹を くすぐり出すとジョンも気持ち良さそうに体を横にした。 手のひらに乗るような大きさであったジョンも この何年かの間に成長し立派な成犬としてその白い全身を庭に横たわらせていた。 両親がともに現役で仕事をしている為に休日さえも家にいる事が少ないので 一人っ子の理奈は幼なじみのジョンと一緒に時間を過ごす事が多くなっていた。 「ジョン…散歩いこう…」 散歩の言葉にジョンは敏感に反応し嬉しそうに理奈の前ではしゃぎまわった。 いつものように公園に着いたジョンと理奈は緑の芝生の上を走り回った。 「はぁはぁはぁ…ふぅぅぅ…ああっ…汗掻いた…ふぅぅぅ…」 ジョンはまだ遊び足りない様子で芝生の上にしゃがみこんだ理奈の周りで走り回っていた。 学校が夏休みに入り理奈は暇な毎日を過ごしていた。 それというのも親友の恵理子が法事の為、両親と一緒に帰郷してしまったのだった。 「あーあ…早く…恵理子帰ってこないかな…」 「ジョンも、この暑さで大変ね…」 理奈は庭の木陰で体を横たわらせているジョンに目をやっていた。 「………。」 「でも…恵理子の言っていた事…本当なのかな…?」 理奈は夏休み前に恵理子がしてきた話を思い起こしていた。


0ch BBS 2005-12-31