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1- レス

【ファイナリスト】ACT.235【拳つきあげ】


[637]名無しさん@お腹いっぱい。:2007/01/04(木) 16:39:39
その無愛想な表情といかにも、自分たちと一緒にいるのがつまらないといった態度に腹がたっていたのだった。 (少しぐらい、可愛い顔をしているからって…天狗になるなよな…)お互い言葉には出さなくても三人ともがそう感じていた。 早紀は自分のハンドバックを手に取るとこの風景には似合わないピンクのスーツとヒールのついた白いパンプスで車から降りた。 『自分がいつかTVの画面に登場するときに…』と買っておいたお気に入りの服装だった。 「おいおい早紀ちゃん…本当にその格好で行くのかい?」尾田は早紀に尋ねた。 「もちろんですわ…。それとも何かご迷惑をお掛けしています?」早紀は尾田を見下すように答えた。 「ご迷惑って…別に……」尾田は口篭もって下を向いた。 「もういいよ、尾田さん!!…本人がこれでいいって言ってんだからさ…」 土居は重い機材を肩に掛けるとそう言い放って尾田の肩をたたくと山道を登りだした。 「全くしょうがねぇ女だなぁ…あとで泣きべそかくなよ」須崎は小さな声でつぶやくと前の二人を追いかけるように登りだした。 一人残された早紀は山道の泥に足を取られながら後をついていった。 (まったく…余計なお世話よ!!…私はあなたたちとはちがうの……!!)早紀は前を歩く三人を眺めながらそう思っていた…。 山道は奥に行けば行くほど、険しくなり、道幅も細くなってきていた。 「おぉぉぉい、ここらで休憩しないか?」先頭にたっていた須崎が後ろの二人に言った。 「そうだな」 「そうしよう」三人で道端に座り込むと煙草に火を点け、水筒の蓋を開けた。 「あの女まだこねえな」 「知ったこっちゃないよ」 「自分を何様と思っているんだ」尾田たちは早紀がいない事いいことに今までの不満をぶちまけていた。 「だいたいあんな格好で山に登るなんて…なめてるよな。」 「それにあのバックは会社にでも行くようなやつだろ」 「馬鹿だから化粧品ぐらいしか、入れてないんじゃない」 「よく、うちの会社に入れたな…」 「あの顔とあの体を使って入ったんじゃないか」 「今年の入社面接は課長の細田がやったらしいじゃないか」 「あいつは女好きで有名だからなぁ」


0ch BBS 2005-12-31